同じ金利なのに返済総額が全然違う?単利と複利を理解しよう!
金利には色々な分け方がありますが、よく出てくるものに単利と複利と言う分け方があります。ローンを組む場合も説明資料を見れば出てきますし、また預ける場合でも説明資料には単利や複利と言う言葉が出てきます。
しかしこれらを理解して読んでいる人はどの程度いるのでしょうか。そんなの知ってるよと言う人のうち実際に複利の計算ができる人あるいは、計算してみたことがある人はどの程度いるでしょうか。よく研究して損をしないようにしましょう。
単利とは
単利と言うのは金利の中では最も単純なもので、借り入れ期間中を通して元金だけで利息を計算します。例えば100万円を1%の金利で2年間借りたとすると、
100万 x 0.01(金利) x 2(年) = 2万円
つまり2年間で2万円の利息と言うことになります。単利の場合には元金が変わりませんから単純に期間をかければ良いわけです。たとえば同じ条件で10年借りれば10年後の利息は10万円と言うことになります。単利は計算も分かりやすく誰でもすぐに理解できるでしょう。
複利とは
複利と言うのは単利ほど単純ではありません。予め決められた期間が経過するとそれまでの利息が元金に組み入れられ、それをもとに利息が計算されます。ですから計算も単利のように単純ではありません。たとえば同じ条件で金利が一年複利で1%だとすると、
まず1年目が 100万 x 0.01 x 1(1年目) = 1万円
2年目が元本にこの利息が組み込まれ 101万 x 0.01 x 1(2年目) = 2.01万円
となります。単利と比べてみてください、100円だけ複利の方が返済総額が増えることになります。
複利の恐怖
前記の計算では2年という設定で計算したためそれほど大きな差になって現れてきませんが、複利の場合には期間が長期になればなるほど、金額が増えてしまいます。
ですから最初は単利に比べて差がほとんど分からない程度ですが、利息が利息を生み、預けているなら嬉しいことですが借りている場合には、すぐにとんでもない金額に成長してしまいます。
したがって返済はなるべく短期に返済してしまうことが最もよい節約方法と考えてください。
カードローンは複利なの?
カードローンに限らず日本国内のローンはほとんどが複利で計算しています。したがって賢い返し方としては、利息の計算は返済が残っている元金に対して行われるので元金を減らせばそれだけ利息は減っていきます。
したがって、全額いっきいに返すことはできなくても、途中で資金に余裕ができたところで出来るだけ返済してしまえば残りの元本をそれだけ減らすことができ、利息が減って返済総額も減らすことができます。余裕があった時はぜひ返済に回しましょう。
長期の借り入れはなるべくしない
住宅ローンのように大きな金額の場合には仕方がありませんが、カードローンのような比較的小額な借り入れで限度額いっぱいに借りて長期間返済するというような借方は前記のように計算してみると大変不利な借方と言うことができます。
したがって複利と言うものの性質をよく理解したうえで、なるべく短期の借り入れにするか、あるいは長期に借りる場合には、途中で大きく返せる見込みがある時に限るような利用の仕方を考えてください。